校庭の片隅で見つけた幸運の小さな象徴(しるし)「ほら 四葉のクローバだよ」「クローバ? 四葉の? ほんとだ!」「あげるよ」「わあ ありがとう」初夏のうららかな昼休みは清々するくらい明るくて綺麗だ 明るくて綺麗な昼休みであ
馬鹿
夢を追いかける人のきららかな表情を すっかり信じて微笑する 僕は馬鹿だよ ひたむきに行う人の 明るい顔を見ていると 悲しむべき僕の感情がついにはなくなり 嬉しいばかりの僕が出来上がって 得意になる 僕は馬鹿だよ 《「純粋
ある日の暮れ方
よどんだ夕空の下にある 交差点の信号あたり 僕の車は止まって順番を待ち その中の僕はさっきの女との たわいないやり取りを考えながら 薄暮の中に灯っている全ての電灯が 次から次にパンッパンッと音を立てて 割れ尽くしてしまえ
無題
「風車ってどうして回るのかな」 「だって回らないじゃ淋しいじゃないか」 「でもこの風車回らないよ」 「きっと淋しいんだよ」
無題
あさがおの これが ふたばだよ
らくだ
らくだにのれば 楽だけど 駄目だよ駱駝も だだこねるのだ