ありのまま 好きになってくれる 愛おしい 奇跡 いつも 勇気づけてくれる 優しい 奇跡
勇気
君が 勇気を出して 私に思いを 告げてくれるたび 私の思いは ひときわ強く しなやかに 羽ばたき始める
蜜
あなたは 私には蜜の味 ミネラル豊富な 完全健康食品 なにしろ 毎日の私を いつだってきっと 元気にしてくれる 上等な稀少品
卒業
何のために 今があるのか 何のために 自分があるのか 何のために 生きるのか という不思議を思うときに 僕らは思い返すだろう 過ぎ去った あらゆる今というときを 過ごしてきた あらゆる自分という存在を 別れて 遠く会えな
ここ
今 ここに いること やがて ここから いなくなること この二つは 初めから交わされている 太陽と月との 動かせない約束だ だからこそ ここにいるうちに やった方がいいことの 全部をやっておくとしよう ここからいなくなる
山茶花
冬 真っ直ぐに続く 一本の道を歩み疲れて そろそろ気の遠くなりそうな心に 傍らの山茶花の花が ほうと灯を灯す なぜ こんな季節を選んで 花を咲かせるのだろうと ちょっと勇気みたいなものが ほうと灯を灯す
古びた小箱
みっともないくらい ひたむきになりたい 古びた小箱を 涙を流して守り通す 子どもみたいに
まずまず
まずまずだ何ということのない僕の人生のことだけど一人僕だけは見捨てないでいこうと思う一人僕だけが思うようにならないというのでもなさそうに思われるから
犬
うーわん と吠えやがる あの家の犬に 今日こそは仕返しに うーわん と吠えてやろう そうだ ついでに姪の由佳にも うーわん と吠えてやろう そうして あの家の犬に仕返しに うーわん と吠えてやったことをじまんしよう 「す
晩夏
夏の終わりには かみなりが虚勢を張って 「てやんでいっ!」 てなもんで自分を誇示する そんな時は 分かってやるに限る 分かってやるに!