詩がテーマ

ごっちゃ

数学的な 何やら わけわからん内容と 君の頭の中で ごっちゃになってるんだね わたし

かぜ

なってみると辛い でも なるまで忘れてる 恋煩いと 同じ

いい加減

時間は限りあるもので 個人の持っている時間は確実に減っていく 常に意識しているほど 無意味なこともないけれど たまにはどうしても 思ってみなければならなくなる  《何をしている 時間は過ぎるぞ》 それは 自分の過去が 証

手紙

純粋な少女のくれた手紙を 古いノートの間に見つけた 私の書いた小さな詩を とても素敵だと言ってくれたのだ ためらいがないどころか あんまり素直に心を打ち明けていて 私はなんだか今にも 優しい気持ちを誘われてしまう あの娘

心を 切り刻んで 細かく 切り刻んで ある時ふと 紙ふぶきのように それを一斉に 空(くう)に舞わせたところに それは生まれたのだろう 純粋な魂を 粉々に 切り刻んで 紙ふぶきのように 散らせたなら それはきらきらと 瞬

壊れた独楽

壊れた独楽

壊 れ た独楽でもそれなりに回る なんだか自分が回っている ようでこんなものさえ 捨てられない で い る

雫(しずく)

旧道のトンネルの中はいつも暗くひんやりとしているまるで永遠のようなその静寂の中をひときわ冷たい水の雫の落ちる音が響くとき響くとき少しだけ時間の流れがひずんで後戻りするんだが後戻りするんだが

みみずの死

どくだみの花が咲く 初夏のベッドで 僕は気ままに生きていた そこが 僕の全ての生涯の在り処 それでよく それでしかなく 土の臭いはそのまんま僕の 生と死を抱く 優しい場所であったのだ どこに行こうという望みも ありはしな

明るい蜃気楼がそっと遠のき ふと我に返ると 人々はその傍らに ほこりと蜘蛛の巣とかびの領分と化した 古臭いあばら屋を見出だすであろう まもなく それが自らの帰るべき住み処であったことを どこか見覚えのある調度から認めねば

人生

へたをすると 馬鹿馬鹿しい芝居にだって 心の底から笑うようになる 心の底から泣くようになる あるいは どちらもできなくなる

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