いったい どこで いったい 何に つまずいて しまったのだ
無題
ろばのみみ に ねんぶつ
知恵の輪
早いところ 何とかなるまいか 知恵の輪みたいに
振り子
間延びした運動で 僕を煩わせる重たい振り子 揺れながら ぐれちまって もう手に負えない 僕はそのうちになんとかなるんだろうと思いながら どうにかやってはいるが
亜希子
そこにいる君を僕は愛するのである 飾り過ぎることも 粗野に見せ過ぎることも 今や無用のことである そういうことを想像してみては 僕は一切の思いを集め 世の中をまた憎み直し 溜め息をつくのである そこに 今いる君を 僕は愛
大男
思い詰めた少女のように けなげに僕の胸を飾っていた 小さな瑪瑙のタイどめを /メノウ 僕はとうとう 守り切れなかった 平穏な時にほど何かが起こる 倦んでいる退屈の向こうから のっしのっしと あの大男はやって来た