泥だんご泥だんごは 子どもの掌の上で 丹念に 丸められたあと 小さな手で 壊さないように そっと並べられる 子どもは誇らしく そして 透明な喜びに満ちて 笑う すべては 忘却と現実とに 置き去りにされ 泥だんごも干からび ひび割れてしまうと 子どもは どこにも もう見えない 泥だんごのかけらを 気づかず 知らず 踏みつぶして 踏みならして だれもが日常へと 通り過ぎて行ったFacebookで共有Xで共有保存する