祈り

捧げられた「祈り」の分だけ
人々の生涯は
確かに幸せになって
きたのだろうか

信仰というものが
ろくにないんだから仕方も無いが
僕の場合にはどうにも
祈りという祈りが
いつもいつも
無力だった気もする

祈りというのは
限界にまで至ったときの
無意識の呟き
のことかしら

全力の果てに絶望がつくりだす
まじないのことば
のことかしら

言葉にもならぬまま昇華する
涙の結晶を天に送る
自然のしぐさ
のことかしら

いずれにしても
僕のはどうにも
効き目がないんだ

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