出会いがテーマ

自分という存在に 時々自信がもてなくなる ふと 心細くなる これはそう きっとアレだ 片思いの時の いつものアレだ

二人

この しばらくの間 大切な時間が 動いていくような 記念 すべきことでいっぱいの 美しい日々です

約束

これまで互いの過ごしてきた すべての時間と出来事は この約束を果たすためのものだったと 僕は本気で口にする きっと君は いつものように ちょっとあきれて笑うだろう また大げさが始まったと 僕を思わず嬉しくさせる 可愛い声

プレゼント

サンタクロースが 二十年分くらい届け忘れていた 私へのプレゼントを ひとつに まとめて届けてくれた この日

無理のある話

あなたは 巴御前にそっくりです そっくりとは言っても 巴御前の容姿など 私も見たことはありません 私の中にある そのイメージとの比較です 巴御前はその昔 木曽義仲が 自国から都に攻め登り 攻め落としてまもなく討伐軍に追わ

幻想

幻想を 危うく持ってしまう所だった 少年の頃 いつもいつもそれで悲しみ 私はそれが 不当にもその持ち主をいたぶることに 絶えず苛立たしさを感じたのだった それから私は 次第に幻想という奴を 持たない癖になっていた それが

変身

君はある時 自分が既に自分の手には負えないくらい 女になってしまっていたことに 思い至るであろう 少女は大人の女を 長く夢見てきたであろうけれど そうしているうちに いつのまにか 自分の知っている自分より 大人に見られて

ロミオとジュリエット

ジュリエットはロミオがロミオであることをどうしてと問い家を捨て名を捨ててくださいと願った互いの運命が不幸な前提のもとに始まったことをその時すでに知っていたからだ 僕は僕で自分が自分であることにどうしてと問うたことこそあっ

昨年と同じく

昨年と同じく 北海道に行けたら 行こう 昨年と同じく 列車の中で人と親しくなり 昨年と同じく 海や山や湖で じっくりと思ってみるとしよう 昨年と同じく 本当の自分と 落ち合えるかもしれないから 昨年と同じく 行けたら

夕焼け雲の赤く染まったつかの間 ひまわりに風がそよぎ その背丈とちょうど同じくらいの少年が そばで葉の手招きに会って立ちすくんでいる 夕焼けのほんのつかの間 風に乗ってどんどん雲は流れ その向こうの空は明るい水色に 光っ

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