枝田早浪(えださなみ)です。ここでは、私が若いときから少しずつ書きためてきた詩やエッセイ、物語などを公開しています。また、新しい何かも追加しようと考えています。
もともと筆が遅くて寡作なのですが、しかも生業が教師なので結構忙しく、満足できる作品一つ残すことができないまま、いつの間にか人生の道程も長くなってしまいました。積み重ねてきた多くの時間が記憶の彼方へと遠ざかり、気がつけばここにある作品の一つ一つこそ、自分の生涯のいろいろな場面をたぐり寄せる優しいよすがなのだと感じる今日この頃です。
私の詩は人生の副産物で、ずっと私にとって目的物ではありませんでした。生きているなかで、書かずにはいられない衝動から生まれた、私の感情のかたまりです。高まり、の間違いではありません。まさに小さな塊です。
小説が書きたいと文学を志した若いころ、作品を書けば書くほど自分の未熟さに愕然とすることが多く、打ちひしがれて、まずは自分の精神や感性を磨くための精進をしなければと、私も純粋に誓ったものでした。それにもかかわらず、それを十分にやって来られたのか、私は正直なところ全く自信が持てないのです。
仕事には真摯に、いつも全力で向かってきました。そして多くの時間と労力を傾けてもきました。それが結果的に自分を育ててくれてきたのではないかと、信じたい思いもあるのですが、自分自身は未熟な気がしてどうしようもないし、なにしろ確信にはほど遠い始末なのです。ああ。