花火

空には空の
事情というものがございましょうものを
花火の奴ときた日には
お構いなしにシュルドンと鳴り
平穏な空のひとときの安息を打ち破るのでありました
空はそれでも
別に文句など言うでなく
首をちょっと傾げたふうに
ほほえむばかりで
永遠といったものはこれくらいのものだと
まるでひっきりなしの花火を
許しているのでありました

You must be logged in to post a comment

Social media & sharing icons powered by UltimatelySocial