秋の夕暮れ

金木犀の花の
潔い真剣さに後ろめたくて
宇宙がすすり泣いている

けれん味のない沈黙がやがて
ため息になりはしまいかと
ついと悲しんでしまう
僕の習性
おびえにも似ている

僕などは
まだまだいい方なのだと
しきりに心で呟くと
なんだなんだなんだ
何がいいんだかちっともわかりゃしない
そう思いながら少しは慰む
秋の夕暮れ

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