無題

止まった空間には
凝縮された生命が放蕩を始め
瑞々しい若さで傾いてゆくのだ

止まった空間には
地球の運命が暗示され
無機的な笑い声が気味悪く響き
涼しい血のためには頭痛を容認する

止まった空間には
生活の一端が溢れ出し
純血のために捧げられた祈りが
さざ波となって静かに遠のいてゆく
いつしか自分の周りには
海だけがある

止まった空間には
永遠に明日が来ない
永遠に昨日のまんまに座り込み
今であることの価値は永遠に消失し
ついに人間がどうでもよくなる

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